なんとなくアタラクシア

平穏でなんでもない毎日の記録

大嫌いだった登山が趣味になるまで①


学生時代、登山が大嫌いだった。

学生時代の嫌な思い出のワンツーが持久走と登山である。

 

しかしまぁ運の巡り合わせが悪く、最寄りの公立中学も、たまたま選んだ高校も、やたらと山に登らせる学校だった。

 

軽々と登っていく運動部男子、文句を言いながらもそれなりについていく一般女子の遥か後方を、意識朦朧としながらぜぇぜぇ登っていたのが、万年インドア運動不足人間の私であった。景色なんか見る余裕もなく下を向き続けていて、その時履いていた靴を未だに覚えている。

 

登り切ったと思ったらつづら折りでまだ登りだった時、「もう金輪際登山なんかするか」と悪態をついていたのを覚えている。その時絶望しながら見上げた崖は脳裏に焼き付いていて、私に画力さえあればデッサンが出来るレベルで鮮明な思い出である。

 

 

そして今、私の趣味の一つが登山である。

 

 

人生何があるか分からないもんだな。

 

 

契機はふたつある。

ひとつめは、九州一人旅の途中で黒毛和牛に出会ったことだった。

 

 

熊本・阿蘇一人旅

 

大学生の頃、お金がないのに一人旅をしまくっていた。

普段の食費を削っては交通費に充てて、旅行先では極力バスに乗らずに歩く、という貧乏旅行である。

 

 

そうやって歩き回っていると、実は歩くのが嫌いではないのではないか、自分のペースで歩くだけなら全然苦じゃないぞ、という錯覚に至る。

 

 

そして田舎のバスは少なく、2時間待ちなんぞザラである。<徒歩45分/バスで15分、次のバスは2時間後>といった状況には頻繁に遭遇し、それなら歩くかと思って歩き回っていた。

 

 

そして、北九州一周していた途中、熊本県の阿蘇に行ったときである。無計画一人旅だったため「なんか阿蘇は草原があるらしいぞ、阿蘇山というところに行けばいいらしいぞ」とざっくりした知識でバスターミナルに向かったところ、阿蘇山行のバスは2時間後であった。

 

そして、阿蘇山が見渡せる展望台「大観峰」行きのバスが5分後に出るという。

 

大観峰。知らない。すぐさまググる。

なんか知らんけど綺麗な景色が出てきた。もうここでいいや。

 

終点の「大観峰」で降りるとよいと教えてもらい、バスに乗り込んだ。

 

 

 

<②に続く↓↓>

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